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救われてんじゃねえよ/上村 裕香【レビュー】

★★★★★

私が最も注目している『女による女のためのR-18文学賞』。

「救われてんじゃねえよ」
「泣いてんじゃねえよ」
「縋ってんじゃねえよ」
三話収録の連作短編集で、表題作が第21回大賞受賞作品。

期待以上だった。

主人公は、難病の母を介護しながら高校に通う17歳の沙智。
いわゆるヤングケアラーの物語だが人物描写がとにかく秀逸。

当然のように沙智に依存する母親と身勝手な父親。

沙智に感情移入し、絶望や悲しみ、様々な感情が溢れ出し、気付けば怒りながら泣いていた。

子が親の介護をする事を当たり前だと思わないで欲しい。
甘えてんじゃねえよ!




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