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正義の行方/木寺 一孝【レビュー】

★★★★

本を閉じ深い溜息が出た。

1992年、福岡県飯塚市で小学1年生の女児二人が登校中に何者かに連れ去られ殺害された。

犯人とされた久間三千年は逮捕・起訴され、死刑判決確定からわずか2年後、再審請求の準備中に死刑執行される。
冤罪を主張し続け、自白がない状態での刑執行のスピードに唖然。

「飯塚事件」の3年ほど前に起きた女児失踪事件が未解決だった事で警察に焦りがあったのではないのか。

警察が威信を掛け犯人逮捕に全力を注ぐ姿勢に共感する一方で、思い込み捜査や記憶の改ざんで冤罪が作られていく恐怖も感じた。

真相は未だ藪の中だ。




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