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鬼の哭く里/中山 七里【レビュー】

★★★

人の心に巣食う鬼の存在を感じた一冊。

物語の舞台は、人口300人ほどが暮らす岡山県津山市姫野村。
終戦直後に起きた惨殺事件により、令和になった現在も鬼伝説が残る。

村にある鬼哭山から咆哮が聴こえるたびに人が死ぬ。
これは恨みを残して死んだ犯人の呪いなのかそれとも…。

折しも新型コロナ感染症が蔓延する中、東京から謎めいた男が移住して来たことで狂いだす村人達。
閉鎖的な村ならではの余所者へ向かう悪意が鬼伝説以上の恐怖だった。

新たにもう一人の男が加わり物語は科学的な展開に。

真相判明してからのラストに戦慄。

ここにも鬼がいた。




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