★★★★
『透明な夜の香り』に続くシリーズ第二弾。
広い庭園の中に佇む古風な洋館で、香りのサロンを営む天才調香師・小川朔。
今回物語の軸となるのは、朔に勧誘され働く事になった朝倉満。
朔の前で隠し事は出来ない。
人並外れた嗅覚は、人が隠している秘密や嘘だけに留まらず、怒りや嫌悪、拒絶などの感情までを嗅ぎ取ってしまう。
次々と現れる依頼人の望む香りを作りながら、朝倉と朔、二人の過去も明かされていく。
広大な庭園の生命力溢れる描写と、香りから導かれる過去と真実にため息。
孤独、執着、赦し、様々な感情が炙り出される唯一無二の香り小説。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞