わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

変な絵/雨穴【レビュー】

★★★★

「風に立つ女の絵」「部屋を覆う、もやの絵」「美術教師 最期の絵」「文鳥を守る樹の絵」
4話収録の連作短編集。

変な絵と言えばロールシャッハ・テストを思い浮かべるが、本作は絵に込められたものから意味を紐解いていくスケッチミステリー。

心理的にゾッとはしてもホラー色は薄く、最後まで読めばしっかりミステリー。

リーダビリティが高く絵はシンプル、だが絵の中に封じ込められていた彼等の伝えたかった想いが浮き彫りになると衝撃を受ける。
これはまさしくダイイングメッセージ。

9枚の絵が全て繋がった瞬間、人の心の奥底に潜む狂気に慄く。




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