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息をつめて/桂 望実【レビュー】

★★★★

タイトルがドンピシャ。
まさに息をつめて生活する女性が主人公。

51歳の土屋麻里は仕事も住む場所も転々としながら日々を送る。
どんな仕事も上手くこなし、人への接し方も丁寧。

けれど彼女は逃げ続ける。
一体何から、誰から逃げているのか先が気になり一気読み。

少しずつ彼女の怯えの正体が判明して来ると、その不安も逃げたくなる思いも全て共感出来た。

子が親を選べないように、親も子を選べない。
一番の理解者になってあげたくとも、その範疇を超えて理解出来ない事はきっとある。

親子と言えど別の人格。

最後に彼女が下した決断は責められない。




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