わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

夜の道標/芦沢 央【レビュー】

★★★★★

「どうして、こんなことになっているんだろう。」
小学生・波留の率直な思いと自分の感情がリンクし凄く苦しい。

横浜市内で塾の経営者が殺害され犯人の足取りが掴めないまま二年が経過。
物語は刑事と二人の少年、犯人を匿う女性、其々の視点で交互に描かれる。

点と点が繋がって一本の線になり真実が見えて来る度にやるせない思いで胸が一杯になる。

親を信じる事でしか生きる術がなかった子らがあまりにも不憫だ。

自分の人生は自分の物。
誰かがその未来を、幸福を奪う権利などない。

旧優生保護法の理不尽に怒りが込み上げ正しさの意味を問われる読後。




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