★★★★★
「プロポーズの心得」「歴史研究の心得」「母の心得」「一人娘の心得」「想い人の心得」
5話収録の連作短編集。
使者・歩美の7年後が描かれた続編は前作より更に静謐な空気に包まれていた。
様々な死別の中で最も辛いと感じる逆縁、『母の心得』では、非はなくても自分を責め後悔に苛まれる母親達の思いと深過ぎる喪失感で胸が苦しくなる。
こんな苦しい別れがあるなら、いっそ出会わなければ良かったと一瞬思うも、同じ時代、同じ時間を共に過ごせた喜びはそれを上回る。
『ツナグ』を通し命の尊さを改めて思い知る。
手元に残る桜の一枝が涙を誘った。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞