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夜 は お し ま い/島本 理生【レビュー】

★★★

「夜のまっただなか」「サテライトの女たち」「雪ト逃ゲル」「静寂」
4話収録の連作短編集。

登場人物達は、皆それぞれに、深い闇を抱えている。

文中からは孤独、自暴自棄、自堕落、傲慢、歪んだ欲望、次々と負の要素が押し寄せて来て、繊細な描写でありながら内容はかなり重い。

無知で、したたかな女性達にも共感出来ないけれど、女を性の道具のように利用する男性達は、嫌悪の一言に尽きる。

「夜のまっただなか」の北川、「サテライトの女たち」の川端、このクソ男達には軽蔑しかない。

刹那のままに生きている人達の哀しみも感じられ沈鬱な読後感。




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