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木曜日の子ども/重松 清【レビュー】

★★★★

十三章で構成された長編。
一章から不穏な空気感が溢れていて息苦しく、その苦しさは最終章まで続いた。

主人公は42歳の清水。
再婚した妻には中学2年生の一人息子、春彦がいた。

教室内での無差別毒殺事件、酷いイジメ、怪死事件、それらに焦点を当てた作品だろうと読み進めると後半になり少し毛色が変化して行った。

殺人鬼、上田祐太郎をウエダサマと崇めるネット民達。

殺人は正当化される物でもなく、まして殺人鬼は神なんかじゃない。

心の中に溜めこんだ鬱々とした澱を、自らの欲望のままに外へ吐き散らす少年達の異常行動にひたすら恐怖を感じる。




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