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発達障害だって大丈夫/堀田 あけみ【レビュー】

★★★

「アイコ十六歳」の堀田あけみさん
今は3人のお子さんを持つお母さんになられています。

本著は2007年に発売された物に、巻末の「やっぱり大丈夫」の3ページを加えた作品です。
10年以上の時が経ち、3人のお子さん達の今が語られています。

本作は自閉症児の次男を育てていた時の堀田さんの赤裸々な生活がとても解りやすく書かれています。
そこには喜び、悲しみ、怒り、毎日様々な感情が表れ何度も涙を流す様子が綴られていて胸が苦しくなります。
医者の上から目線な言動、暴言を吐く子にその母親、頼りにならない夫、堀田さんの怒りがひしひしと伝わって来ます。

自分だっていつ何時、事故にあって障害を抱える事になるかも解らないのに、あの想像力のなさ、思い遣りの欠如はなんなんでしょう。

今は少しマシになったのかも知れませんが、ただでさえ、迷惑を掛けない様に腰を低くして生活している障害児を持つお母さん達がもっともっと楽に生きられる様に、社会を始め一人一人が考えなくてはならないと切実に感じました。
障害の有無や年齢・性別を問わず、皆に優しい社会になる事を望みます。




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