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水田マリのわだかまり/宮崎 誉子【レビュー】

★★★

宮崎 誉子さん、初読みです。

水田マリちゃんがどんなわだかまりを持っているのか興味深々で読み始めました。
水田マリだけに、みずたまりくらいの大きさ?なんて軽い気持ちでいたら
内容は結構ハードな物でした。

高校を3日でやめ殺伐とした洗剤工場で働き始めた16歳のマリ、母親は宗教にのめりこみ、父親は家を出て愛人と北海道で暮らす。
その上、家族の認知症問題。

更に中学時代の同級生をイジメ自殺で亡くし、イジメ首謀者の母親はマリと同じ工場に勤務していて娘の誕生日に招待をする。

なんともネガティブ要素が満載で、陰鬱な空気感の中、物語が展開します。

ただ16歳のマリが意外にも天然であっけらかんとした言動を繰り返すせいか一筋の希望らしき未来も感じる事が出来る。

頻繁に登場する若者言葉に四苦八苦しながらも、リアルに感じた個性ある作品

あとがきが印象深い。




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