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じゃないほうの歌いかた/佐々木 愛【レビュー】

★★★

「池田の走馬灯はださい」
「加賀はとっても頭がいい」
「君の知らないあの佐藤」
「石崎IS NOT DEAD」
「矢沢じゃなくても」

落合南長崎の独立系カラオケ店『BIG NECO』を舞台にした5話収録の連作短編集。

登場人物はどこにでもいそうな市井の人々。
他人から見れば些末な事でも、本人にとっては切実な悩みを抱えていたりする。

みんな生きるのが上手じゃなくて、それでもちゃんと頑張っている。
読みながら彼らへの愛おしさが募っていった。

何者かになんてならなくていい。

じゃないほうの一員として、彼らの未来を応援するしかない。




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