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死なれちゃったあとで/前田 隆弘【レビュー】

★★★★

年齢を重ね、身近な人の死に直面する機会が増えて来た。
喪失感は半端なく、ふとした瞬間に思い出しては胸が苦しくなる。

本作は病死、自死、不慮の事故など、作者が実際に経験した死別を記録したエッセイ集。

実話だけあってグイグイ引き込まれる。

中には全く予期しない死もあって、死の暴力性に愕然とする。

どのエピソードも濃く重いが、大きな穴に落ちて亡くなった女性の話と、コロナ感染で亡くなった男性の話はあまりにも居たたまれない。

防げた可能性がある死ほど悔恨が残りそう。

死ぬ前に、死なれちゃう前に後悔の少ない生き方をしたいと思えた。




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