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恋とか愛とかやさしさなら/一穂 ミチ【レビュー】

★★★★

プロポーズされた翌日、恋人の啓久が盗撮で捕まった。
まさに天国から地獄とはこの事だ。

交際歴5年、30歳の新夏がどう決断を下すのか、また自分が新夏の立場だったらどうするか自問自答しながら読み進めた。

完璧な人間なんていない事はわかっている。
誰もが不完全で、大なり小なり過ちを犯す事はあるだろう。

信じること、許すこと、愛すること、言葉で言うのは簡単だけど、一度心に根付いた不信はそう簡単には消し去れない。

最も不快感を感じたのは、啓久の口から出た「コスパが悪い」の一言。

犯罪そのものも悪だが、想像力の欠如こそが最大の悪。




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