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ナチュラルボーンチキン/金原 ひとみ【レビュー】

★★★★

これぞ金原ひとみ。
毒もあるが愛と救いもあって読後の爽快感は半端ない。

ルーティンを愛する45歳事務職・浜野文乃が、ホスクラ通いの20代パリピ編集者・平木直理と出逢った事で生まれる化学反応から目が離せない。

クセ強めの人物も登場するし、なんなら主人公の文乃が発する辛辣な言葉に眉を顰めたくなる場面もあるが、それを上回る超強力ボキャブラリーの数々に圧倒される。

刹那的に生きて来た文乃、心の奥深い部分に隠していた彼女の苦悩を知ると、その生き方を全肯定したくなった。

ロックだけど優しい。

己の存在価値を認めてくれる様な作品。




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