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チワワ・シンドローム/大前 粟生【レビュー】

★★★

人の強さや弱さは何を持って判断するんだろう。

著者の既読作品『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』『きみだからさびしい』でも感じた孤独と生きづらさ。

本作でもSNSに翻弄され人との関係性に葛藤する人達が登場する。

主人公は大手人材サービス会社の人事部で働く田井中琴美。
尊敬する親友の穂波実杏は「ミア」の名で活躍するインフルエンサー。
親友とは言いながらも琴美はミアに庇護されているような存在だ。

チワワを弱く可愛いものの象徴と捉えたエモーショナルな作品だが、チワワだって時に牙を剥く。

読みながら自立の文字が何度も浮かんだ。




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