★★★
殆どのページが作中作『鏡の国』で構成された反転ミステリー。
2063年に生きる女性が、叔母の室見響子が40年前に書き上げた私小説『鏡の国』の原稿を読み、謎を紐解いていく。
作中作だけで十分物語として完成されており、大筋はルッキズムに囚われた人達の葛藤が描かれる。
途中からミステリー要素が強くなり、顔に火傷を負う事になった火災の原因や、事件の裏側に隠されていた真実が明かされた時、改めてルッキズムが人に及ぼす影響の強さを感じた。
終盤では作中作で見ていた世界が反転。
微塵の疑いもなく読み進め、完璧に騙された。
降参です。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば