わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

鬼の話を聞かせてください/木江 恭【レビュー】

★★★★

「影踏み鬼」「色鬼」「手つなぎ鬼」「ことろことろ」
四話収録の連作短編集。

渡る世間は鬼ばかり、一見善良な人間に見えても、心の中には鬼が棲んでいる。

SNS上で企画された『あなたの身に起きた“鬼”のエピソードを教えてください』。
写真家の桧山は投稿者や事件関係者の元を訪れ事件の真相に迫る。

実にスリリングで面白い。
ただの取材だとばかり思い込んでいた投稿者も読者も、この男に翻弄される羽目になる。

自身も子供時代に遊んだ事がある鬼あそびが突如禍々しいものに感じられ薄っすら恐怖さえ覚えた。

机上のロジックが導き出す解に驚愕。

※8頁2行目 誤・バソコン 正・パソコン
※70頁2行目 誤・名前た 正・名前だ




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