★★★★
ソレは突然現れる。
ある時はマンションの踊り場に、又ある時は溝の中から。
時も場所も関係なく。
澤村さんが紡ぐ21編の物語はまるで恐怖の玉手箱。
開けたら最後、結末まで決して目を逸らす事は出来ない。
擬音語の不気味さに慄き、予測不可能な展開に翻弄され続ける。
其々の物語はどれも皆、狂気を孕んでいるが特に怖さを感じたのは「みぞ」「血」「さきのばし」「通夜の帰り」「残された日記」。
タイトル『一寸先の闇』の通り見通しが立たない真っ暗な場所に迷い込んだ感覚に陥った。
様々な恐怖を味わえるが説明がつかないものこそが一番恐ろしい。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。