わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

介護者D/河﨑 秋子【レビュー】

★★★★

介護する側とされる側の本音が詰まっていた。

主人公は東京で契約社員として働く猿渡琴美。
脳卒中の後遺症で要介護度一になった父親から雪かき要因を名目に札幌の実家に呼び戻される。

「本当にいやだな。俺は、爺さんになりたくない」
本文中の父親の言葉が切なくも重い。

当たり前に出来ていた事が出来なくなり娘に甘えたい、けれど頼りたくはない、二つの感情のせめぎ合い。

父親の為に奮闘する琴美は、自身の未来に想いを馳せては不安になる。

辛辣な場面もあるが、琴美の心の拠り所、推しの存在に救われた。
頑張る全ての人達にランクなんて必要ない。




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コメント一覧

  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. お久しぶりです。
    一人暮らしの父が昨年始めに入院になったり、復活するも買い物とかにも行けなくなって1年以上。
    毎週、自身の休みに通ってる私としては、タイトルに引き込まれました。
    訪問看護もお願いしていて、私自身は、介護とかまでいかないサポート?程度だし
    父も気遣ってくれるけど、結構次々に新たなミッション頼まれます(^-^;
    それまで、平日の1日は、家事や自分のために使えてたけど、優先順位が変わって。
    辛辣な場面もあるとのことで、ちょっとドキドキするけど、本屋でチェックしたいと思います。
    天候不順なので、お気をつけてお過ごしくださいませ。

    • マカプウさん、お久しぶりです。
      ブログが更新されていないので、どうされてるかなって気になっていました。
      そういうご事情だったのね。
      生活パターンが変化すると大変ですよね。
      コロナもあって必要以上に気を使われている事だと思います。

      本作は辛辣な場面もあるけれど、介護小説の中ではそれ程重くなく比較的読みやすかったです。
      時間がある時にでも手に取ってみてね。
      まずはご自身の身体が第一。
      無理せず、お過ごしくださいね(*´▽︎`*)

  2. 返信不要です(*^^*)
    温かい言葉かけ、ありがとうございます。
    いやいや、ブログ更新は、ここ数年、そもそも1年に数回、花の写真をアップするくらいなので(^-^;
    それでも、いつも拍手やコメント下さって嬉しいです。
    父も徒歩3分のコンビニには行けるし、食事の支度や洗濯なども頑張ってしてくれているので
    たいしたサポートではなく、買い物リクエストで仕入れて、
    一緒にメジャーリーグの放送見ながら、おしゃべりしつつ昼ご飯食べて、
    ネットスーパーを注文してあげたり、たまに掃除してあげたりするくらいです。
    でも、本当に自身も元気じゃないとサポートできないので、気を付けます。
    また、来ま~す(*^^*)

    • マカプウさん、こんばんは。
      返信不要なんて言われるとしたくなるではないですか~( *´艸`)
      マカプウさん、凄いよ~。
      そんなにサポートされて、お父様きっと凄く嬉しいと思うわ。
      私は実家から離れて暮らしてるから、父が病気になった時、全く何も出来ず、今でも後悔してます。

      お父様、まだまだお元気で動いていらっしゃるみたいで良かった!
      徒歩3分のコンビニでも、自分ひとりで外出出来るって大きいよね。
      歩く事、歩ける事ってほんと大切だと思う。
      ただ転倒だけは気をつけてね。

      ここに来て急に気温が下がるみたいなので、ご自愛くださいね。
      好きな事もして息抜きもしてね~(*´꒳`*)

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