★★★★
凄まじかった。
『偽りの春』に続く狩野雷太シリーズ第二弾は虐待をテーマにした二部構成の長編小説。
一部ではアサヒとユウヒの兄弟が実行した狂言誘拐が描かれる。
それから8年後、とあるマンションの一室で衰弱した男児が発見された第二部から物語は大きく動いていく。
児童虐待、養護施設内の陰湿ないじめ、壮絶な場面に何度も目を背けたくなる。
短絡的とも思えた狂言誘拐の裏に隠されていた真実に衝撃を受け、更にそれまで信じていた事柄も次々と反転していき、その度に驚きと切なさで胸が詰まる。
罪のない子らの慟哭が聴こえて来るような一冊だ。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば