わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

どうしてわたしはあの子じゃないの/寺地 はるな【レビュー】

★★★★

例えば、喉から手が出るほどに欲しい物をあの子が持っている。
それは可愛さだったり、優しい家族だったり、好きな異性からの好意だったりと様々。

本作は閉塞的な村を舞台に『どうしてわたしはあの子じゃないの』という切ない思い、葛藤が繊細な言葉で瑞々しく描かれている。

主人公・三島天の都会に対する憧れ。
ここではないどこかへ行けば運命が切り開かれるのでは?といった思いに共感する。

中学生時代を共に過ごした天、ミナ、藤生の三人が30歳になった今だから言える素直な言葉に希望を感じ、他の誰でもない自分自身を大切に生きたいと思える。




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