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九度目の十八歳を迎えた君と/浅倉 秋成【レビュー】

★★★

SFやファンタジー系が苦手なのでタイトルを見て躊躇していたけれど、丁寧に描かれた青春ミステリーだった。

主人公の間瀬が高校生の時に恋をしていた相手は同級生の二和美咲。

間もなく30歳になろうとしている間瀬が、出勤前の朝、向かいのホームに美咲の姿を目撃する所から物語はスタートする。

18歳のままの姿で高校に通学している美咲。
間瀬はかつての友人達や恩師の元を訪ね、年齢に潜む謎を探って行く。

有りえない話なのだが、真相に迫って行く段階で、高校時代の夢や挫折や葛藤と、社会人のリアルに触れ、切なくも温かい読後感を味わえた。

※P82 9行目 ×やれられたよ ○やられたよ もしくは○やれやれだよ
※P119 後ろから4行目 ×旅さ ○旅をさせられて




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