★★★
「生存者一名あるいは神の手」「女抛春の歓喜」「童派の悲劇」3話収録。
内容紹介でテレビ業界へ対する痛烈な批判を投げかける問題作を想像していたが3話共に、そういった面を交えながらユーモア要素を盛り込んだブラックコメディとなっていた。
1篇目、自然災害により妻と二人の子供を亡くした樫原悠輔。
「良い絵」を撮る為に遺族へ配慮のない質問を投げつけるアナウンサー。
現実にも時々テレビで見掛ける光景だが本当に嫌な気持ちになる。
樫原に感情移入して読み続けると最後はとんでもないオチにやられてしまう。
後の2篇もブラックが効いていた。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。