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君が眠りにつくまえに/水沢 秋生【レビュー】

★★★★

2018年に刊行された『あの日、あの時、あの場所から』がとても良かった水沢秋生さんの最新作。

コンビニですれ違っただけの3人の男女の濃密な3日間が描かれる。

事故で最愛の妻を亡くし、死ぬ事だけを考えて生きている会社員。
母の介護の為にデリヘルで働く女性。
双子の弟との格差に葛藤する大学生。

人生を諦め、暗闇で藻掻いている彼等だったが、偶然の連鎖で運命が変わっていく。

何気なく取った行動が、見ず知らずの他人の救いとなり、光が見えて来る展開がいい。

ほんの数分で変わる事柄が人生には溢れている。

小さな奇跡を信じたくなる一冊。




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