わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

雫/寺地 はるな【レビュー】

★★★

澄み切った青空の日もいいけれど、ティアドロップを感じさせる雨の日に心安らぐ時もある。

永瀬珠、高峰能見、森侑、木下しずく、中学の卒業制作で出会った4人の同級生たちの30年を描いた大人の青春小説。

2025年4月から始まり物語は5年刻みで過去に遡っていく。

其々の時代の世相も反映されていて、ノスタルジーに浸りながら彼らが過ごした30年の月日に想いを馳せた。

マイノリティゆえの生き辛さや、日々の不安を丁寧に掬い上げ、優しく浄化してくれる。

作中の、ジュエリーリフォームの仕事が彼らの再生と重なり皆の未来を応援したくなる。




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