わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

さやかの寿司/森沢 明夫【レビュー】

★★★★★

なんて幸せな読後感。

「ハンバーグの石」
「自転車デート」
「親馬鹿とジジ馬鹿」
「ツンデレの涙」
海辺の町の名店『夕凪寿司』を舞台に繰り広げられる四話収録の連作短編集。

森沢作品にはいつも泣かされる。
こらえていた涙が第三話で溢れ出し、最終話で涙腺崩壊。

人生は思い通りに行かない事だらけ。
悩みや悲しみを抱えた人達が、夕凪寿司の大将・さやかさんや、この店に集う常連さん達との出逢いで前進する。

辛い経験をして来たからこそ、他人の痛みに寄り添う事が出来る人達の優しさに胸が一杯。

一期一会の大切さを噛み締めながら温かな余韻に浸る。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)