わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

ここにあるはずだったんだけど/佐々木 愛【レビュー】

★★★★

胸に纏わる四話収録の短編集。

たかが胸、されど胸。
よほどの胸フェチでない限り、そうそう他人の胸に関心はないと思うけれど、小胸に悩む本人にとっては人生にまで影響を及ぼす重大ポイント。

小胸がコンプレックスとなり、生き辛さまで抱えた彼女達の思いは切実だ。

“F”に拘る女性を描いた一話『EあるいはF』と最終話の『胸は育たない』は彼女達の必死さと切なさに愛おしさが込み上げる。

二話『ブラ氏の告白』ブラに拘る小太り夫婦の異様で奇妙な世界観に何度も噴き出した。

極限の生き辛さを描いた三話『授乳室荒らしの夢』の結末はグッと来る。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)