★★★★
胸に纏わる四話収録の短編集。
たかが胸、されど胸。
よほどの胸フェチでない限り、そうそう他人の胸に関心はないと思うけれど、小胸に悩む本人にとっては人生にまで影響を及ぼす重大ポイント。
小胸がコンプレックスとなり、生き辛さまで抱えた彼女達の思いは切実だ。
“F”に拘る女性を描いた一話『EあるいはF』と最終話の『胸は育たない』は彼女達の必死さと切なさに愛おしさが込み上げる。
二話『ブラ氏の告白』ブラに拘る小太り夫婦の異様で奇妙な世界観に何度も噴き出した。
極限の生き辛さを描いた三話『授乳室荒らしの夢』の結末はグッと来る。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞