★★★★
「生きるために食べよ」
ソクラテスの名言だが本作の主人公・三橋唯は食べる事そのものに嫌悪感を抱いている。
生きたいと思っていても食物を死骸と感じ、自らを誤魔化し口に入れては吐き戻す。
親にも友人にも打ち明ける事が出来ず、日々をやり過ごさなければいけない彼女の苦しみが切々と伝わり胸が痛くなる。
そんな彼女が出逢ったのは、食べたくても訳あって食べ物を受け付けられない泉遥真。
二人からマイノリティゆえの不安や孤独を感じ、自分の知らない現実がある事を突き付けられる。
人と同じである必要なんてない。
皆が自分らしく生きられれば。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。