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失われた岬/篠田 節子【レビュー】

★★★

松浦美都子の友人・栂原清花が北海道に転居後「岬に行く」と言い残し失踪。
美都子より四歳年上で人間的に尊敬していた友の突然の変貌。

かたや20年後ノーベル文学賞を受賞した日本人作家が「もう一つの世界に入る」と授賞式の前日に失踪。

彼らが向かう北海道の僻地に佇むカムイヌフ岬に一体どんな秘密が隠されているのか真相を知りたい一心で読み進めた。

カルト、怪しい薬草、不老不死、人を襲うヒグマ、次から次へと不穏な単語が登場するたびに怖気立つ。
前半はミステリー色が濃く面白いが終盤は壮大さが増し難解に。

世界の終末を予感させる読後。




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