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もう二度と食べることのない果実の味を/雛倉 さりえ【レビュー】

★★★★

雛倉 さりえさん、初読み。

「女による女のためのR-18文学賞」を機にデビューされた1995年生まれの作家さん。

本作の主人公は高校受験を控えた15歳の冴。
成績こそ学年2位でありながら、心の中には姉や友人へのコンプレックス、両親への承認欲求を隠している。

受験勉強だけの満たされない毎日の、救いであり逃げ道となったのは好きでもない男子との性行為だった。

共感は出来ないけれど、思春期に感じる鬱屈とした思いや、15歳と言う年齢ならではの性への好奇心、頭で考えるより先に行動を起こしてしまう勢いを文中から熱く激しく感じた。




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