★★★
「憂鬱」の文字が頭に浮かんだ野崎修作・40歳。
いつもの通勤快速とは逆方向の急行列車に乗り、辿り着いた先は素晴らしきワンダーランド…ではなく途轍もなく奇妙な異世界だった。
本人の意識はそのままに、街も家も会社もなんかヘン。
妻との会話も噛み合わない。
異世界に迷いこんだ事に気付いた主人公の悲喜こもごもが笑いと切なさと共に描かれる。
戻りたい、でも戻れない。
異世界抜けたら又異世界。
彼は無事に元の世界に戻れるのだろうか。
彼の運命はいかに。
終盤の展開にホッとしたのも束の間、ラストのオチで大きな溜め息がこぼれた。
ああ無情。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。