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わたしの本の空白は/近藤 史恵【レビュー】

★★★★

一気読みでした。

主人公は階段から落ちて頭を打った事で記憶喪失になった三笠南(みかさ みなみ)
気づいたら病院のベットに横たわっていて目は覚めたけれど、自分の名前も年齢も、家族のこともわからず夫らしき人物がお見舞いに来ても解らない。

誰を信じて良いのか疑心暗鬼になる南の気持ちに共感しながら読み進める事が出来ました。

夫、同居する夫の姉、ユミ、認知症を抱える義母、夢の中に登場する昔の恋人、個性が強い登場人物達と絶えず流れる不穏な空気感でページを捲る手が止まりませんでした。

近藤さん特有のぞわぞわした感じは控えめでしたが、上質なサスペンスドラマを見ている様な感覚で読めた作品。




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