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百年の時効/伏尾 美紀【レビュー】

★★★★

刑事の執念がひしひしと伝わる骨太の社会派小説。

1974年(昭和49年)に起きた一家殺傷事件。
未解決のまま50年の時が流れ、容疑者の一人が変死体で発見される。

昭和25年の事件との関連性は?
犯人は誰?
動機は?

時代が平成、令和と移り変わる中、真実を追い求め続ける刑事の姿に胸が熱くなる。

愛憎と復讐心が幾重にも積み重なり複雑に絡みあう糸。
地道な捜査で少しずつ糸が解け、バラバラだったパズルのピースが埋まっていくたびに溜息が零れた。

刑事のプライドと諦めない姿勢に胸を打たれたが読了後に読み返した10頁の記述にゾッとする。




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