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ぜんぶ、あなたのためだから/夏原 エヰジ【レビュー】

★★★★

「あなたのためだから」
この言葉に胡散臭さを感じるのは私だけだろうか?

夏原エヰジさん、本作もリーダビリティ抜群。
読んでいて心地良さは皆無だが、イヤミスへの振り切り具合が半端なく一気に読まされる。

結婚披露宴の最中、新婦・沙也香が吐血して倒れた。
彼女のシャンパンに毒を入れたのは誰?

犯人捜しに乗り出した新郎だが、徐々に見えて来る人間の本性。

タイトルの言葉の裏に潜む偽善と自己満が発覚する度に人間不信に陥っていく。

私の周りは大丈夫?と、読後きっと誰もが疑心暗鬼に駆り立てられるはず。

途轍もなく嫌な話だが心をエグられる。




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