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風待荘へようこそ/近藤 史恵【レビュー】

★★★★

身体の中を爽やかな風が吹き抜けていったかのような読後感。

主人公は、長年連れ添った夫に突然離婚を突き付けられた45歳の眞夏。

最愛の娘は父親と暮らす事を選択。
冒頭から眞夏の悲しみが伝染した。

ひょんな事から、京都にあるゲストハウスの手伝いをする事になった眞夏だったが、シェアハウスを併設するこの場所で出逢った四人の女性や京料理と触れ合う事で、少しずつ心がほどけていく様子に安堵する。

人生はままならない事ばかりだ。

一期一会を大切に考える彼女であれば未来は悪くないと思えた。

風を待たずとも自分で風を起こす事は可能なのだ。




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