★★★★
俳句と小説がマッチング。
十二の俳句を元に描いた十二の短編小説。
たった十七音の俳句から紡ぎ出される世界が堪らなく面白い。
ぼんぼんと弾むようなタイトルから楽しい物語を想像していたが良い意味で裏切られた。
どの短編も怖いのだ。
変な家族や悪意を持つ人々、全編を通しブラック宮部の世界が味わえる。
粒揃いの短編集だが特に面白かったのは
『鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす』
『月隠るついさっきまで人だった』
『薄闇や苔むす墓石に蜥蜴の子』
『薔薇落つる丑三つの刻誰ぞいぬ』
『冬晴れの遠出の先の野辺送り』
そんじょそこらのイヤミスより恐ろしい。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば