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ウクライナにいたら戦争が始まった/松岡 圭祐【レビュー】

★★★★

地獄絵図の光景がまざまざと眼前に浮かぶ凄絶な作品。

物語は単身赴任中の父と過ごす為、三ヶ月の滞在予定でウクライナに渡った高校生・琉唯の視点で綴られる。

巻末にフィクションと記されているが冒頭には「帰国者の証言などを併せ出来るだけ正確を期した」とある。

普通の日常が一瞬で地獄と化す。
空からはミサイル、街には兵士達の群れ。
琉唯の目の前で、幼児も高齢者も関係なく戦争と言う名の無差別殺人が繰り広げられる。

逃げ場を失った極限状態の人々の姿に息が詰まる。

戦争は人災だ。

愚かな決断を下す人間に怒りが込み上げた。
今読むべき一冊。




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