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氷の致死量/櫛木 理宇【レビュー】

★★★

櫛木ワールド全開。

14年前に聖ヨアキム学院中等部内で起きた殺人事件。
事件未解決の学園に、被害者と雰囲気が似ている英語教師・鹿原十和子が赴任して来る。

十和子VSシリアルキラー。
十和子は犯人の魔の手から逃れる事が出来るのか。

他者に対し、恋愛感情や性的欲求を抱く事のないアセクシュアルや、ネグレクト、毒親問題を絡めながら物語は展開していく。

母親から得られなかった愛情を埋め合わせるかのように代償行動を取る殺人犯。
母性神話に囚われた果ての執着と狂気にゾッとする。

母子間に流れる愛憎と共に、切なさが残るホラーサスペンス。




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