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書店員と二つの罪/碧野 圭【レビュー】

★★★

「本を、読者をなめるな」
書店員、椎野正和が発する言葉に胸が熱くなる。

きっかけは、いつも通り開けたダンボール。
目に飛び込んで来たのは自分が深く関わった17年前の猟奇殺人事件の告白本だった。

告白本の内容に違和感を感じ真相を追い求めながら、正和は書店員としての自身の在り方を見つめ直して行く。

早い段階で黒幕の正体に気付くがそれよりも人間の心の奥に潜む闇にスポットが当てられ本当の正義と真の贖罪について考えさせられる。

ただ、実在の事件モチーフに矛盾を感じ作者の言わんとするメッセージ性が薄まってしまった1点だけが残念。




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