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滅びの前のシャングリラ/凪良 ゆう【レビュー】

★★★★

「1999年7月、空から恐怖の大王が来るだろう」
ノストラダムスの予言に、そんな事が起きる訳がないと思いながら若干の不安を感じていた日々を思い出す。

『一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる』
この荒唐無稽なSF世界に生きる登場人物と共に、自身の人としての本質を試されている気がする。

美しかった街並みは荒れ果て、それ以上に荒廃して行くのは人々の心。

極限状態で見えて来る人の本性。

例え小惑星が衝突しなくとも明日自分が生きている保障なんてどこにもない。
恥ずべき行動をせず真っ当に生きねばと思う。

生の意味と在り方が問われる。




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