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老坂クリニック 坂の途中に椅子ひとつ/南 杏子【レビュー】

★★★★

「私のトリセツ最終章」
「もう一つのまなざし」
「キーを置いたその先に」
三話収録の連作短編集。

物語の舞台は自由が丘にある老坂クリニック。
老いる坂なんてネーミングに物哀しさを感じるが、ここは文字通り高齢者専門の診療所。

今回の診療メニューは、エンディングノート、白内障、免許返納。

いずれ誰もが通る道、非常に興味深いテーマだ。

特に二話で描かれる白内障の話は、最近視力に不安を覚えて来た自分にはとても参考になる内容だった。

短歌を詠む事を得意とするベテラン医師の小町院長だが、脳出血で入院中の夫へ対する想いが切なくて泣ける。




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