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四つの白昼夢/篠田 節子【レビュー】

★★★★

「屋根裏の散歩者」
「妻をめとらば才たけて」
「多肉」
「遺影」
四話収録の短編集。

どの物語も死の空気を纏いつつ、可笑しみと恐怖を感じさせてくれた。

30代の夫婦が移り住んだ理想の家。
しかし天井からは、ずるずると何かを引きずるような異音が聞こえて来る。
その正体はまさかの…。
確かに『屋根裏の散歩者』だ。

最もインパクトがあったのは『多肉』。
多肉植物「アガベ」に魅せられた故に、仕事も家庭も失い堕ちていく男。
一度は復活の兆しを見せるも、衝撃のラストが待ち構える。
これはまさにホラー。

コロナ禍を背景に静謐な筆致で綴られた一冊。




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