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赤い星々は沈まない/月吹 文香【レビュー】

★★★★

「赤い星々は沈まない」
「ローズとカサブランカ」
「soir rouge」
「カラーレス」
「肉桂のあと味」
緩くリンクした5話収録の短編集で、表題作は第十八回『女による女のためのR-18文学賞』大賞受賞作品。

文章が洗練されていてとても好み。

年齢を重ねてもなお、身体の奥に燻る欲がエロティックに描かれているけれど、心情が切々と伝わって来て変な厭らしさは感じない。

人物描写が秀逸で、どの物語も脳内で鮮明に映像化された。

女性特有の欲も辛辣さもリアルでデビュー作とは思えない完成度。
R-18文学賞に外れなし。

期待の新星、現る。




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