★★★★
時折挟まれる静謐な茶の湯の世界と相反するように性に貪欲な女性の姿が描かれている。
主人公は中堅の出版社に勤め茶道を嗜む51歳独身の愉里子。
愉里子の趣味は、男の人との肉体を伴ったかりそめの恋。
タイトルは彼女がひそかに呼んでいる「花摘み」から。
花摘みを繰り返していた彼女が本気で好きになった相手は、茶の湯の粋人で70歳の万江島。
中高年の性愛を軸に、職場でのセクハラ事案や親の介護問題などが同時進行で展開していく。
性に対する赤裸々な会話に引いてしまう場面もあったが、何事に対しても凛として立ち向かう愉里子の姿が印象的。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば