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チェインドッグ/櫛木 理宇【レビュー】

★★★★★

初読みの作家さんです。
表紙の女子学生の装丁からイメージしていた内容とは程遠いハードなミステリーでした。

主人公の筧井雅也(かけいまさや)は鬱屈とした日々を送る大学生
ある日、死刑判決を受け投獄中の連続殺人犯である榛村大和(はいむらやまと)42歳から1通の手紙が届きます。

面会に行った雅也に「9件目の殺人だけは冤罪なので調査して欲しい」と頼む大和
そこから物語は展開して行きます。

犯行自体は不気味で残酷極まりないのですが、雅也の家族関係、生い立ち、大和の人間関係など徐々に明らかになって行くミステリー要素が面白くて一気読みでした。

終盤に近付くに連れ明らかになる事実に驚愕したのもつかの間
再びのどんでん返し、そしてエピローグのラスト1ページで三度衝撃を受けます。

その後を想像させ、うすら寒くなる結末は秀逸です。
著者の他の作品も読みたくなる程、面白かったです。




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