わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

グレイス・イヤー: 少女たちの聖域/キム・リゲット【レビュー】

★★★★

殺るか殺られるか、終始緊迫感が漂う作品。

物語の舞台は閉鎖的思考に囚われるガーナ郡。

この地域では少女達に魔力があると信じられ、彼女達は16歳を迎えると有無を言わさず森の奥のキャンプに一年間追放される。
そこでは彼女達の皮を剥ぎ収入とする密猟者達が待ち構える。

凄まじい環境下で理性を失い命を削っていく彼女達から目が離せない。

強い意志を持つ主人公・ティアニーによって明らかになる魔力の正体と、そんなものに惑わされ数十年も続いた悪なる風習に人間の愚かさを感じた。

世界中に蔓延る理不尽に声を上げる事、闘う勇気を訴えて来る。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)