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しろがねの葉/千早 茜【レビュー】

★★★★

男達は銀を掘る。

家族の生活を支える為、又ある者は己の欲を満たす為に。
銀を得る事と引き換えに命を削る事になろうとも銀堀は飽く事なく引き継がれていく。

物語の舞台は戦国末期、採掘最盛期を迎える石見銀山。

主人公は天才山師・喜兵衛に拾われた少女・ウメ。
女に生まれた、ただそれだけの理由でいくつもの理不尽を経験し、自身の性に苦悶するウメの心の痛みが伝染し胸が締め付けられた。

刹那的な生き方を選ばざるを得ない男達とそれを傍らで見守る女達の姿も哀しみを誘う。

運命に抗い必死に生きたウメと後に知る喜兵衛の深い愛情に胸が熱くなる。




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