わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

しふく弁当ききみみ堂/冬森 灯【レビュー】

★★★★

依頼主の話に耳を傾け想いをお弁当に詰めて届ける。

まさに“食べる手紙”。
なんて素敵なお仕事だろう。

「みちを拓く鮭弁当」
「星を探すハンバーグ弁当」
「咲きそめる花づくし弁当」
「思いさますローストビーフ弁当」
「虹を架ける幕の内弁当」
それぞれのお弁当に込められた想いが優しく心に染み渡っていく。

贈る人、受け取る人、お弁当を作る料理人の冴良。
みんなの思いがひとつになった瞬間、温かさで満たされた。

随所に刺さる言葉がたくさん散りばめられていて、読み進めながら身体がふうわりと楽になる。

手触りのいい紙質が使われたカバーも素敵。




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